実践の記録

インテグレーション・通常学級・難聴学級・通級指導

日本語力・セルフアドボカシー・人間関係・コミュニケーションの力を高める指導の工夫(難聴学級実践報告)

はじめに  ここで紹介する教育実践は、2024年度の全国難聴・言語学級全国大会で報告された、沖縄県那覇市にある安謝小学校難聴学級担任高良千恵子先生によるものです。 高良先生は、難聴学級も難聴児を受け持つのも初めてでした。難聴とはどんな障害な...
位置詞

位置詞の指導~小3社会単元「わたしたちのまちと市」を通して(教育実践)

ここで紹介する日本語文法指導の実践は、令和5年度文部科学大臣賞を受賞した沖縄ろう学校小学部教員伊波興穂先生の実践です。第1回目は国語での実践(「自動詞・他動詞の指導~小3国語単元『まいごのかぎ』を通して」)を紹介しましたが、今回は社会科での...
インテグレーション・通常学級・難聴学級・通級指導

主体的・対話的で深い学びの実現に向けて~障害認識を深め自己肯定感を高める指導の工夫を通して(教育実践)

今回紹介するのは、令和5年度文部科学大臣賞を受賞した那覇市立安謝小学校難聴学級担任高良千恵子先生の実践です。この学級の児童はS児1名のみ。現在5年生で左右とも聴力100dB補聴器装用です。小1入学時より高良先生が担任し今年で5年目になります...
日本語文法指導

自動詞・他動詞の指導~小3国語単元「まいごのかぎ」を通して(教育実践)

ここで紹介する日本語文法指導の実践は、令和5年度文部科学大臣賞を受賞した沖縄ろう学校小学部教員伊波興穂先生の実践です(今回は国語での実践、第2回目は社会科での実践を紹介します)。 きこえない子どもたちは、自動詞(例「あく・しまる」)と他動詞...
ことば絵じてん

幼児の日本語習得~視覚教材を使って伸びた家庭指導事例

これから紹介する実践は、年中・CI装用児Aちゃんの保護者が、①「ことば絵じてん」づくりによる語彙の拡充の取り組みと、②助詞、受動文・能動文、比較表現、自動詞・他動詞などの日本語文法に取り組んだ記録です。今回は年中の秋から数か月の間に取り組ま...
名詞修飾

教科書の文を「名詞修飾」にしよう!~聾学校小学部2年国語授業から

名詞を詳しく説明するときの日本語の特徴 修飾する語句が修飾される名詞の前にくる   日本語では、ある名詞について詳しく説明するとき、文をその名詞の前にもってきます。これを名詞修飾といいますが、その修飾語句は理論的にはいくらでも長くしていくこ...
日記・作文

高学年児童の日記指導~日記をどう長く書けるように指導したか?(難聴学級での実践から)

高学年になっても「昨日、~をしました。~をしました。・・楽しかったです。」といったワンパターンで日記を書いてくる難聴児は決して少なくありません。もちろん、それは子ども自身の問題と言うより、指導する側の問題が大きいわけですが、では、日記指導の...
実践の記録

聾学校での日本語文法指導の実践~「一人一事例の取り組み」

今回は、ある聾学校の小学部と中学部で学部として取り組んだ日本語文法指導の実践を紹介します。自分の担当する教科や学級で全員が取り組んだ実践で、「一人一事例の取り組み」としてまとめた貴重な実践です。 小学部の実践  ひとことで文法指導といっても...
実践の記録

外国人子弟の日本語教育に文法指導を導入してみた(実践報告)

助詞や動詞の活用に弱いのは、きこえない子だけでなく、外国から来て日本に住んでいる子どもたちもそうです。こうした現状を踏まえ、私たちは日本語文法指導を提唱・実践してきました。そして、日本語がわかることが、その子の日本語力の向上はもちろんですが...
日本語文法指導

「将来の夢はろう学校の先生」~重度難聴のS子との3年半の記録(難聴学級)

「重度難聴のS子さんが入学します。立ち上げの難聴学級担任をお願いします。」20××年3月、突如、難聴学級担任と告げられた私は、聴覚障害について何も知らないまま、その後わずか数日で難聴学級担任としての生活がスタートした。  4月に入って入学式...
実践の記録

はじめての受動文~聾学校小2の実践(「どうぶつ園のじゅうい」より)

受動文は、なぜ、難しいか?  きこえない子の苦手な構文(文法事項)に、①受動文(する、される)、②使役文(させる、させられる)、③授受文(あげる、もらう、くれる)などがあります。これらの構文の特徴は、いずれも、複数の人が存在し、それら複数の...