子どもとの関わり方

新生児聴覚スクリーニング・乳幼児教育相談

乳幼児教育相談で大事にしていること~ろう学校早期支援の現場から

この数年の間に、わが国の聴覚障害児早期発見・早期療育のシステムの構築は、確かに大きく前進しました。例えば、早期発見という観点からは、新生児聴覚スクリーニング(新スクと略)の実施率は大きく伸びましたし、早期発見から早期支援へとつなぐために、各...
難聴児の心の発達

“魔の2歳児”~どう対応する?

2歳頃の子どもの心理。なんでもかんでも「いや!!」一度気に入らないと「いや!」の連発で困ったという親御さんは多いのではないでしょうか? のどが渇いて飲み物を欲しがる。「じゃあ、牛乳飲む?」と出しても「いや!」。「じゃあ、リンゴジュースにする...
新生児聴覚スクリーニング・乳幼児教育相談

ことばを伸ばす会話の仕方~1,2歳児の事例から

「きこえない子との会話の方法ってなにか特別な方法があるのですか?」 こんな質問を受けることがあります。”特別な方法”というということではありませんが、きこえる子との会話以上に丁寧に会話することでしょうか。でも、最初から上手に子どもと会話でき...
当事者・本人(メッセージ・体験談・作文)

共働きでどうやって日本語の力をつけたか?~二人の大学生の体験から

はじめに  最近、聴覚障害教育の世界でも乳幼児期から共働きの家庭が増えてきています。例えば、聾学校の幼稚部に通いつつ、曜日によって保育園に行く日と聾学校に行く日を分けている家庭もあれば、毎日、放課後だけ保育園に通う子どももいます。それぞれの...
新生児聴覚スクリーニング・乳幼児教育相談

0歳時に大切なこと

聴覚障害という障害のある子どもの0歳での子育てで最も大切なこととはなんでしょうか? 「聴覚障害という障害をできるだけ軽減するための努力。完全に治すことは無理でも補聴器をつけあるいは人工内耳を装用して可能な限り聴こえを回復すること」。なるほど...
発達の診断と評価

難聴幼児の「ことばのチェックリスト(年少・年中版)」でことばの発達をチェック!

難聴児は語彙が少ない、と言われます。では、どうやって語彙を増やせばよいのでしょう? 日々の生活の中で、様々な体験や実物との出会いの中で、ただ用を足せば終わりというルーティーンな会話でなく、その都度、そのモノやコトの概念を深めひろげるていねい...
新生児聴覚スクリーニング・乳幼児教育相談

「みんなちがって、みんないい」~新スク・リファーから1年半。私と家族の心の変化

新生児聴覚スクリーニング(新スク)で「リファー(要再検査)」となり、その後、聴覚障害という診断が確定した後、どのように難聴の赤ちゃんと関わっていけばよいのでしょうか? 本当に大事なことは何なのでしょうか? 以下は、新スク・リファー以後どのよ...
難聴児の認知・言語の発達

難聴児の認知・言語の発達(7)~「学習言語」につながる幼児期の「考える力」5選

これまでの発達のプロセスと関わり方のポイント(まとめ) 子どもとの最初の関わり方のポイント~安定した親子関係を築く(0~1歳代) 難聴児の認知・言語の発達(1)から(6)までのシリーズで、生後半年頃から始まる象徴機能(Symbol)の発達と...
当事者・本人(メッセージ・体験談・作文)

心が育つ家庭での関わりとは?~早瀬憲太郎さんの場合

名称未設定のデザイン - 1 きこえない子どもたちは他者の心を想像することが苦手と言われます。「心の理論」をみる検査を使って調べると、確かにそのような傾向がみられます。他者の心を想像する力が弱いと人間関係においても「空気が読めない」とか「相...
新生児聴覚スクリーニング・乳幼児教育相談

新スク・リファーから1年半を振り返って~パパの子育て奮戦記

わが子は20××年×月×日の深夜1時過ぎに生まれました。予定日よりも1か月半ほども早く、前日の夜から、ただおろおろと付き添うだけの父でしたが、出産にも立ち会い、子どもが無事に生まれ、徹夜明けの朝、一人でにやにやしながら家に帰ったことをよく覚...
難聴児の心の発達

難聴児の心の発達~イヤイヤ期・行きつ戻りつ成長する子どもたち

難聴児の認知・言語の発達(1)~(5)で、難聴児は、0歳後半頃より親子の愛着関係と認知機能としての象徴機能(symbol)が発達し、①手話では1歳前後に初語が獲得されること。しかし、1歳代の言語はまだモノとの1対1の「ラベリング」的要素が強...
新生児聴覚スクリーニング・乳幼児教育相談

難聴児の認知・言語の発達(2)0~1歳代の関わり方のポイント5選

ことばが獲得されるために大切なこととして、親子の愛着関係の成立(社会的相互作用)と象徴機能の発達という二つのことがありますが、難聴児においては、前者の愛着関係を築くことの難しさがしばしば指摘されてきました(野中2006など)。それはきこえな...
難聴児の心の発達

なぜ、難聴児は「心の理論」(「認知的共感」)の獲得が遅れるか?

人とコミュニケーションする時、「Aさんは、私がこう言えばどう思うだろうか? それならどういう言い方をすればいいのだろう?」といった、他者の気持を想像し、自分の言動を調整することはとても大切なことです。こうした他者の気持ち・感情を知的に理解す...
発達障害・その他の障害

ダウン症を併せもつ子どもの成長~2歳前の2事例から

障害をあわせもつ子どもたちも、聾学校の乳幼児相談に通う過程でそれぞれに成長していく様子がみられます。今回はダウン症を併せもつ二つの事例を紹介します。最初の事例は1歳2か月でまだ手話が獲得できていないダウン症の幼児、2例目は手話獲得が始まって...
子どもとの関わり方

ことばのないわが子に代わって~”代理日記”に取り組んでいるママ

ある聾学校の乳幼児相談0歳グループに通うママさんが、育児記録にお子さん(1歳1か月・重複障害)の気持ちを表した”代理日記”を書いておられます。そのママは、書くことで「Aにとって今日が良い一日だったかどうか」ということを考えながら過ごしていき...
子どもとの関わり方

「図鑑型」か「物語型」か?~その子の個性を伸ばしたい! 

聾学校の乳幼児相談に来る子どもたち。興味関心は様々です。生き物が大好きな子はザリガニやカブトムシの幼虫や成虫を見たくて、飼育ケースに飛んでいきます。一方で全く関心がない、嫌い、怖い!と近寄らない子もいます。教室では決まって、ボール転がしのお...
子どもとの関わり方

子どもを伸ばす関わり方~インリアル・アプローチ

ことばの力を伸ばしたい。そのためには子どもと丁寧なやりとり(コミュニケーション)する時間が必要。とはいっても仕事をしているし、なかなかじっくり関わる時間がとれない。ではどんな工夫をすればよいのでしょう? ここでは、共働きの親御さんが、お子さ...