第9回 動詞の活用・その1~1グループ動詞(16分)

YouTube日本語講座
YouTube日本語講座
この記事は約2分で読めます。

 動詞活用については、ご記憶の方も多いと思います。文科省の教科書で採用している国文法は、もとは橋本進吉(1882~1945)の理論をベースにしており、「橋本文法」といわれるものです。文科省が採用しているからといって、その理論が唯一正しいというわけではなく、日本語の文法理論ではまだ決着のつかないこと、矛盾をはらんでいることなどがいろいろあります(例えば、格助詞の数は研究者によってまちまち。形容動詞という概念にはいろいろと矛盾がある。日本語には英語のような「主語」があるのかないのかなど)。こうした問題は横においといて、ここでは、きこえない子にわかりやすく日本語を教える上で役立つ理論を使いたいと思います。
 そう考えたとき、教科書で採用されている国文法理論(橋本文法)は複雑でとてもきこえない子にそのまま使えるとは思えません。例えば、下のファイルのような「飲む」の否定形「飲まない」は、国文法では、語幹「の」に未然形の「ま」がくっつき、そこに助動詞の「ない」がついたものという説明になりますが、この理論をそのまま使って小1のきこえない子に説明するのは無理でしょう。もっとわかりやすく、そして、実際に子どもでも使える理論はないのでしょうか? そこで私たちが採用したのが、外国人のための日本語教育で使われている実践的な動詞活用の指導方法です。

今回の学習内容 

動詞活用の3つのパターン

 下表のように、国文法五段活用の動詞を「1グループ」としてまとめます。ここは国文法と同じ。次の国文法「上一段活用」と「下一段活用」をまとめて「2グループ」とします。また、独自の変わり方をする「カ行変格活用」と「サ行変格活用」をまとめて「3グループ」としてシンプルにします。

動詞活用の練習方法

 ダウンロード教材の最後には、練習用紙があり、今回の動画で使わなかった、命令形、意向形、可能形、受身形、使役形など、おもな活用のかたちものせた動詞活用表などが載せてありますので、ぜひ、この練習問題用紙(テキスト版・Word)を使ってさまざまな動詞の活用を練習するとよいと思います。 こうすることで動詞の変化の仕方を習熟し、文の中で動詞が正しく使えるようになってきます。また、教科書の中に出てくる動詞についても、この動詞活用練習用紙を使って練習すると動詞の理解が確実になります。

使用テキスト・問題

 
 

タイトルとURLをコピーしました