手話やきこえない子が登場する絵本

絵本
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 毎年、わが国で新しく出版される絵本の数は千点を超えると言われますが、その中にときどき、きこえない子や手話が登場する絵本があります。すでに入手困難な絵本を除いていくつか紹介したいと思います。

『手話ではなそう』シリーズ(全4冊・偕成社)

 このシリーズは4冊あり、いずれも1,800円(+税)で偕成社より出版されています。著者のくせさなえさんの甥御さんが聾児であることがきっかけとなってこの絵本を手掛けられたそうです。対象年齢は5歳からとなっていますが、絵をみながら3歳くらいから楽しめます。全国学校図書館協議会・選定図書

『手であそぼう』シリーズ(全6冊・ほるぷ出版)

 このシリーズは、2003年に出版された『手であそぼう まねっこどうぶつえん』と『・・まねっこあかあおきいろ』を皮切りに、2005年に出版された『てであそぼう ゆびであいうえお』まで、全部で6冊出版されています。大きな絵で手話のイラストが分かりやすく、絵本の巻末には、出てくる手話の解説なども書かれています。作者は田中ひろしさん、絵はせべまさゆきさん。いずれも1,300円(+税)でほるぷ出版より発行されています。

 『・・まねっこどうぶつえん』(2003年発行)では、「きりん、ライオン、さる、パンダ」などのいろいろな動物の手話が、『・・あかあおきいろ』(2003年同)ではいろいろな色の手話表現が絵とともに楽しめます。これらは2歳ころより楽しめる絵本です。
 その次に出た『・・おてんき』(2004年同)「はれ、あめ、くもり、ゆき、たいふう」などの天気を表すさまざまな手話が、『・・すききらい』(2005年同)では、「うれしい」「たのしい」「すき」「きらい」など、対になる気持ちをあらわすことばが取り上げられています。
 また、『・・まねっこまちのひと』(2005年同)では、「警察官、消防士、コック、運転手」など街で働く人たちの手話表現です。『・・ゆびであいうえお』(2005年)は、それぞれの文字と指文字にちなんだ絵と手話での表現となっています。

『てではなそう』シリーズ(5冊・柏書房)

 『てではなそう(1)「すき」と「きらい」』(2003年発行)から、『てではなそう(5)たりない?』(2006年同)までの5冊のシリーズ。柏書房より出版され、いずれも1,200円(+税)。作者はさとうけいこさん、絵はさわだとしきさん。ほかに『手ではなそう(2)うれしい!「きもち」と「なまえ」』『手ではなそう(3)おはようございます。みなさん』『手ではなそう(4)!おいしい』があります。

『ノンタンいもうといいな』~タータンはきこえない?(偕成社)

 ノンタンシリーズに途中から登場する妹タータンはどうもきこえない子のようです。そう思って絵本をみると、確かに『ノンタン、いもうといいな』に初登場のタータンは、絵本の中でひと言もしゃべっていません。
 また、『ノンタン・タータンあそび図鑑』の中には、「タータンと手話でおはなし」というページがあり、そこではタータンが手話を教えてくれます。そんなことが根拠になってタータンはどうもきこえない子らしい、ということが言われるようになりました。ただ、著者のきよのさちこさん(故人)はそうはっきり言っているわけではありませんので、こちらの推測の範囲を出ませんが・・。

『ともだち』(くすのきしげのり・小学館)

心のバリアを取り除けば、みんな友だち
お隣に男の子が引っ越してきた。
女の子は、友だちになろうと、ごあいさつ。
でも、いくらあいさつしても、男の子は知らんぷり。やっと気がついたと思ったら変なしぐさをしている。
「ヘンな子!」。
そのときに男の子がしていた妙なしぐさとは・・・。
耳が聞こえない男の子がしていたのは、「こんにちは」の手話でした。(小学館絵本紹介文より)

 きこえない子が登場する絵本で、ストーリーのある年長向けの絵本は意外と少ないです。この絵本はそんな貴重な1冊です。作者のくすのきしげのりさんは、以下のように語っています。
「たとえ話す言葉が違っても、たとね思いを伝える方法が違っても、わかりあいたいという思いがあれば、そうしたハードルを越えることができるのです。・・」作者は元教員。体験の裏付けのある絵本です。絵はよしむらめぐみさん、小学館発行、1,500円(+税)

『ゆびのすうじ へーんしん』(齋藤陽道・アリス館)

 数字は「1,2,3・・」と文字で書き表し(これは万国共通)、音声日本語では「いち、に、さん」と発音しますが、手話では指のかたち(指文字)であらわします。 この1~10までの数字の指の形をつかってできる言葉遊びの絵本で、手話は写(図)像性のある言語なので、それが何をイメージしているのかきこえる子にもわかり、楽しめます。 
齋藤陽道作 あわい絵 アリス館発行 1,300円+税

関連書籍・教材

☆『親子の手話じてん』 全国早期支援研究協議会編 ごま書房新社発行 A5版 206頁 1,800円https://nanchosien.blog/dictionary/#dictionary

★『たのしいゆびもじ』(大型版・小型パウチ版) 全国早期支援研究協議会発行 1,000円(大)350円(小)https://nanchosien.blog/finger-sign/#fingersign 

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