難聴児はどんなことで困るのか?

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 補聴器の性能の向上や人工内耳の普及に伴って、軽度・中等度難聴児だけでなく、高度難聴児も普通校・園に通う幼児・児童が増えてきています。しかし、不登校などの心理的不適応を起こす子ども、目立った不適応行動は示さなくとも、毎日ただ机に座っているだけ子ども、友だちから孤立し、いつも一人でいることが多かったり、時にはまわりから無視されたりいじめを受けたりする子どももいます。 きこえない・きこえにくい子どもたちが、通常学級の中でたくましく生きていくためには、どのような環境、どのような配慮、どのくらいの日本語の力や対人関係の力が必要なのでしょうか? 
 冊子『難聴児はどんなことで困るのか?』と教材『難聴理解かるた』(別売)は、聴覚障害という見えにくい障害からどのような問題が起きやすいのか、子どもと関わるためにどのような配慮が必要かなど、通常学級に通うきこえない子のことを理解してもらうために役立つ冊子・教材です。

目次

第1章 難聴の基礎知識

1.難聴とはどんな障害か?    

2.補聴器と人工内耳はどう違う?

3.この音、きこえているの?   

4.FM補聴システムってなに?

5.難聴を体験してみよう~難聴疑似体験から  

6.学級で難聴児にどんな配慮が必要か?

7.学級で「難聴」についてどう説明するか? 

8.子ども自身の難聴理解~『難聴理解かるた』を使う 

第2章 難聴児・者&親の立場から

1.きこえてないこと、こんなにある!   

2.難聴児たちのつぶやき   

3.親としてのつらい記憶~私の中の「心のバリア」   

4. 聾学校で育つ中等度難聴のわが子   

5.「人工内耳のろう者」という「私」

第3章 難聴児のこころを育てる

1.子どもが障害に気づくとき   

2.「心の根」を育てる~生きる力の根源にあるもの    

3.もし、心が折れてしまったら   

4.軽・中度難聴と障害認識の難しさ   

5.きこえない世界で心は育つ   

6.社会(企業)で求められる力とは?

第4章 難聴児のことばを育てる

1.日本語の習得はなぜ難しい?   

2.書きことばを支える幼児期の言語活動    

3.子どもはどのように文字を身につけるか?   

4.難聴児はどこでつまずくのか?   

5.語彙力・文法力をチェックする   

6.就学までに身につけたいことばと知識   

7.抽象的思考を育てる~幼児期からのとりくみ   

8.書いて伝えることの大切さ~いつでもメモ帳を!

寄せられた感想から

①現役のろう学校の先生、同年代の聴覚障害者、聴覚障害者の親による共著で、それぞれの立場におかれた方々の生の声が平易でかつ簡潔に書かれていて、当事者の声が真に伝わってくる内容でした。特に第2章の内容には読み入ってしまいました。文章に関しても、伝えにくい内容についても読んでいて伝わってきますし、似たようなものでも違うことを記すにあたっても、差異が確実に理解できる文章で、よく練られた本だと思いました。良書だと感じ、知り合いにも読んで欲しいと思いました。(読者の方から)

②薄い冊子ながら、部分的にはかなり踏み込んだ核心的なことが書き込んであり、感心しました。これくらいのボリュームが実際にすぐに手にとってもらい、気軽に読んでもらうためには丁度いいのかもしれません。しかし、同時に、文法指導の部分や障害認識の部分は、本来はもっとことばを尽くして詳しく説明すれば、より意義深いものになるところでもあると思います。まずはコンパクト本としての使命は果たしつつ、今後、また、より詳しいハンドブックに編集されることを期待します。(大学教員)

③「難聴児・者はどんなときに困るのか?本人の立場や親の立場から語られています。意外と知られていない難聴者のきこえの状態や困り感・悩みがリアリティーをもって語られています。また、長い難聴教育の実践者しか知り得ない難聴児のことば指導のポイントが余すところなく掲載されています。まさに待望の書です。(耳鼻科医)

④どんなところで難聴児(そして難聴者)がつらい思いをしているのかがよくわかる。何冊か買って知り合いに配りたい気分(^^;)自分の職場に難聴者が入ってきたらどんなことが出来るんだろうと考えた。『難聴児がどんなことで困るのか』に書かれていた助詞手話記号が興味深い。助詞の使い方を子供たちに教えるために聾学校で使われているらしい。(読者の方から)

 ⑤なかなか読みごたえのある冊子です。これまでのろう教育の図書はせいぜい小学部など低学年どまりの教育成果しか示さず、その評価も不十分ですが、この本は社会参加の時点まで教育責任を追究しています。また、補聴器や人工内耳の限界も具体的に説明しています。さらに、手話やろうコミュニティの意義もよく把握しています。(読者の方から)

⑥なまじっか話せることで、情報が保障されないことが通常学級だけでなく難聴学級でさえあります。この冊子やかるたで一人でも多くの人にわかってもらいたいです。(難聴学級担任)

⑦難聴児を支援する先生方の入門書として、幅広い時間軸を対象に、手際よくまとめておられて、とても良い本だと思います。人事異動に際して、先生方も終始入れ替わり続けているということを背景に考えれば、息長く出版を続けていくとよい本だとも思いました。(大学病院耳鼻科医)
 

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