「~構成語」とは?
このホームページには、日本語文法指導の記事がたくさんあります。その文法指導は、聴覚障害児の日本語指導を実際に行った実践の中から生み出してきた方法と共に、江副文法から採用した文法概念もたくさん含まれています。
今回紹介する「構成語」もその一つです。「構成語」には、①名詞構成語、②動詞構成語、③形容詞構成語、④なにで名詞構成語、⑤時数詞構成語の5つの「構成語」があります。それは、ある特定の品詞がなんらかの語句を伴うことで、その品詞とは別の品詞に変化する語のことを言います。
例えば、「話す」は動詞ですが、この動詞に「の」を付け加えて「話すの」とすることで、名詞に変わります。これを「名詞構成語」というわけです。
以下、具体的に紹介してみたいと思いますが、今回は、上記①~④の4つの構成語について紹介し、⑤の時数詞構成語については、かずが多いので次回に紹介したいと思います。
名詞構成語
「名詞構成語」とは、上に例をあげましたが、動詞または形容詞に「の」を加えて名詞化した語のことを言います。日々の生活の中でも動詞に「の」を加えて「名詞化」させて使うことはけっこうたくさんありますね。
【例】
☆動詞・形容詞+「の」・・「泣くのは、よそう」「私は、食べるのが 大好き」「大きいのを ちょうだい」
動詞構成語
「動詞構成語」とは、形容詞に「~がる」をつけて動詞化した語のことを言います。
【例】
☆「子どもが さむがっているよ」 「おいしそうだから みんなが 食べたがると 思う」
*「食べた(い)+がる」・・「~たい」は形容詞活用します(図参照)
形容詞構成語
(1)一つ目の「形容詞構成語」は、動詞に「~たい」をつけたものです。これは「形容詞」と同じ性質をもった語として扱うことができますから、活用も形容詞と同じ活用をします。
【例】 「はやく 食べたいです」 「もっと あそびたいよ」 「もう やめたい」
(2)二つ目の「形容詞構成語」は、名詞や動詞に「~ぽい」をつけて形容詞化したものです。
【例】 「こどもっぽいね」 「忘れっぽくて ごめんね」
なにで名詞構成語
名詞に「的・みたい・そう・よう」をつけると、なにで名詞化します。これが「なにで名詞構成語」です。「なにで名詞構成語」には、次のようなものがあります。また、YouTube日本語講座第31回「なにで名詞&なにで名詞構成語」に掲載されている問題を引用してみましたので、ぜひ、やってみて下さい。例えば問題①の「同じような」に続くことば(名詞)はどんなことばがよいか? 「同じように」の次のことば(動詞)はどんなことばがよいか? ぜひ考えてみて下さい。
①名詞+「的」 ・・・「現代的な デザイン」
②名詞+「みたい」・・・「先生みたいに 見える。」
③名詞+「そう」・・・「元気そうな 表情」
④名詞+「よう」・・・「同じような こと」
☆関連する記事 YouTube日本語講座第31回「なにで名詞&なにで名詞構成語」
https://nanchosien.blog/na-ni-de-noun/#na-ni-de-noun1